東の森の魔女の庭
越田 うめ[著]
猫派以外の方も
猫が好きです。
実家にいたころは元野良の白猫を飼っておりました。
猫以外でも、動物たちの毛並みに癒された経験を持つ人は多いと思いますが、今回は圧倒的なモフモフ度を誇るお気に入りの漫画の紹介です。
見ているだけで癒されるスローライフファンタジー。
モフモフの浪漫に癒されてみませんか?
三十倍猫
「東の森の魔女の庭」は「WINGS」で連載中のほのぼの系ファンタジー漫画です。
作者の越田 うめ(こしだ うめ)先生はガンガンONLINEでも「龍神の娘」という中世日本風の世界観の作品を連載中ですが、「東の森の魔女の庭」は西洋風の世界観となっています。
物語は一人の偏屈な老女フィグネリアから始まります。
卓越した薬草の知識から「魔女」と呼ばれ尊敬される人物ですが、静寂を愛し、特定危険種が多く生息する人里離れた森のそばに一匹の黒猫と暮らしています。
そこに身を寄せる養い子のイストとエルセ。
3人の人間と3匹の獣の少し変わった家族を中心に物語は進んでいきます。
この魔女のもとで暮らす獣たち、猫と狼と竜なのですがすごく大きいです。
黒猫のねこちゃんも狼のシルケも背に人が乗れるくらい大きく、森に生息する動物たちもグリズリー以上に大きい個体がしょっちゅう登場します。
今まで読んできた漫画の中でも圧倒的なモフモフ度の漫画で、巨大なモフモフに挟まれたり、お腹の毛に埋もれながら昼寝をしたりする場面がよく出てきて、羨ましい限りです。
ファンタジーらしく先生オリジナルの空想生物も多く登場しそちらも可愛いのですが、特筆すべきはやはり「猫」。
私たちが知るあの猫が三十倍くらいの大きさで次々と登場します。
誰もが一度くらいは考えた、猫たちに対する空想を漫画の中で実現できますよ。
新しい4コマ
本作はストーリー漫画としては珍しい、基本4コマの構成をしています。
本作はコメディやアクションシーンの独特な間が特徴の一つなのですが、それは4コマ構成によるもののように思えます。
アクションの場合、4コマで1シーンを表現することによって疾走感が増し、それに伴い緊迫感や攻撃の鋭さなどもを感じることが出来ます。
一方コミカルシーンの場合ですが、4コマですからテンポよく軽快に進みます。
4コマの本領が発揮される部分ですね。
また、キャラクター同士のやり取りはじっくり描かれることになるので、目線を交わす様子や相手の言動を受けてからの反応も繊細に描かれ、感情移入しやすいです。
1コマが小さいため、アクションの迫力という部分では控えめになると思いますが、この手法は何より作風が引き立つように感じます。
その間の取り方はまるで小説の行間を読む感覚に似ていて、4コマ漫画の新しい地平を開拓した作品になっています。
良いところです
本作は2025年9月現在、5巻まで発売されています。
基本ほのぼのした雰囲気ですが、国の壮大な神秘と秘密が少しずつ明らかになってきて盛り上がってきているところです。
また、越田先生はイラスト投稿サイトpixivにも作品を投稿されており、「東の魔女」の世界観が気に入った方は、支部の別作品もお薦めです。
そんなほのぼのした中に、作者の感性とモフモフが光る「東の森の魔女の庭」。
あなたもモフモフに埋もれてみませんか?
ではまた。
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